会長挨拶

　播磨とは兵庫県の南西部にあった旧国名です。南は瀬戸内海（播磨灘）に面し、北は中国山地に至るまでの温暖な気候と豊かな播州平野を中心に、古代から交通の要衝として栄え、様々な文化が入り混じる地域でした。文化や情報の交流を通じて、日本の縮図と呼ばれるように、伝統的な地場産業から最先端技術を用いた産業まで多彩な発展をしております。

　こうした播磨に縁（ゆかり）があり海外事業を展開している企業が集まって、1997年に前身の『播磨海外進出企業懇話会』が誕生しました。高まる地域の中小企業の海外展開意欲を踏まえ、2000年6月に運営体制を確立させ、『播磨国際協議会』を設立いたしました。
　懇話会発足以来、同じ郷土を持ち、同じ悩みを持つ会員同士が定期的に顔を合わせることで信頼関係を築き、互いに貴重な体験や情報を共有し、課題解決を図る場を醸成させてまいりました。
　相談役を務めていただいております兵庫県・姫路市・JETROなど様々な公的・専門機関や、各事業で出会った海外や他地域の専門家や経営者との繋がりも、当協議会の貴重な資産となっております。　また、発足当初から事務局を置く姫路商工会議所と『国際化アドバイザー制度』への協力協定を結び、会員企業の海外経験を広く地域の経営者の方々に活用していただきたいと思います。

　各会員企業の海外展開に求める内容も、随分と多様化してまいりました。単純にコスト削減だけでなく、国内と海外の製造現場や市場に役割を分担させ、社会情勢や諸制度の変化リスクを回避しようとする経営戦略が浸透していると感じます。
　世界遺産姫路城の改修工事完成後、海外観光客増加は目を見張るものがあり、今後も播磨全域にインバウンドが寄与する効果は欠かせないものとなっております。私共ならではの活動を通じて、海外をキーワードに播磨の活性化にも貢献してまいりたいと存じます。
　
　これからも播磨国際協議会の活動に、ご参加・ご協力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　播磨国際協議会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　会長竹田典高